お子さんが英語の勉強を始めてから、モチベーションの維持に悩んでいませんか？
多くの親御さんが直面しているのは、子供の英語学習に対する意欲の低下です。日本の小学校で英語教育が必修化されたことで、子供たちは以前よりも早い段階から英語に触れる機会が増えました。しかし、学年が上がるにつれて、英語学習へのモチベーションが下がってしまうケースが見受けられます。
でも安心してください。本記事では、お子さんの英語学習モチベーションを高めるための、具体的な方法をお伝えします。
日本人小学生345名を対象とした英語学習モチベーション調査の結果や、専門家の知見に基づいて、内発的動機と外発的動機を高める工夫、子供の興味・関心に合わせた学習環境づくりについて、実践的なアドバイスを提供します。
序章：小学生の英語学習に潜む「モチベーション」の重要性
英語学習を始めたばかりのお子さんを持つ保護者の皆さんは、小学校で英語の授業が始まり、我が子にしっかりと英語を身につけてほしいと願っているのではないでしょうか。
でも、子供が楽しんで英語を学ぶためには、ただ勉強させるだけでは不十分なんです。
実は、英語学習の成功を左右する重要な要素が「モチベーション」なのです。
英語学習におけるモチベーションとは？
モチベーションとは、英語を学ぶ目的や理由、そしてその学習を続ける原動力のことを指します。
子供たちが英語学習に対して前向きな気持ちを持ち、自ら進んで取り組むことができれば、より効果的に英語力を伸ばすことができるでしょう。
反対に、モチベーションが低ければ、なかなか学習が進まず、英語嫌いにもなりかねません。だからこそ、保護者の皆さんには、子供の英語学習モチベーションを理解し、サポートすることが求められているのです。
日本の小学校英語教育の現状
2020年から、日本の小学校では全学年で英語教育が必修化されました。
この改革により、子供たちには早い段階から英語に触れる機会が増えました。
しかし、授業時間だけでは十分な英語力を身につけるのは難しいのが現状です。そのため、家庭でのサポートや、子供のモチベーションを高める工夫が欠かせません。
なぜ小学生の英語学習「モチベーション」を理解する必要があるのか？
子供の英語学習モチベーションを理解することは、保護者にとってとても大切です。なぜなら、モチベーションは子供の英語力や学習態度に大きな影響を与えるからです。
モチベーションが高ければ、子供は自ら進んで英語に触れ、学習を楽しむことができます。一方、モチベーションが低ければ、英語学習は苦痛になり、なかなか上達しないかもしれません。
保護者が子供のモチベーションを理解し、適切にサポートすることで、子供は英語学習を前向きに捉え、着実に力をつけていくことができるのです。
子供の成長に伴うモチベーションの変化
子供のモチベーションは、成長に伴って変化していきます。
一般的に、低学年の子供は好奇心が旺盛で、新しいことに挑戦することに喜びを感じます。
一方、高学年になると、学習内容が難しくなったり、部活動などで忙しくなったりすることで、モチベーションが下がることもあります。
保護者は、子供の成長段階に合わせてモチベーションの変化を見守り、適切な支援を行うことが大切です。
例えば、低学年のうちは、英語の歌やゲームを取り入れて楽しく学ぶ機会を作ったり、高学年になったら、子供の興味関心に合わせた教材を選んだりするなどの工夫が効果的でしょう。
内発的動機と外発的動機の違い
子供の英語学習モチベーションには、大きく分けて2種類あります。
1つは、英語そのものに興味を持ち、学ぶこと自体を楽しいと感じる「内発的動機」です。
もう1つは、テストで良い点を取りたい、褒められたいなど、外的な要因から学習する「外発的動機」です。
内発的動機は、長期的な学習の継続に繋がりやすく、理想的だと言えます。一方、外発的動機は、短期的には効果があるものの、長続きしにくい傾向があります。
保護者は、この2つの動機の違いを理解した上で、子供の内発的動機を高める働きかけを心がけることが大切です。
モチベーションが英語学習に与える影響
モチベーションの高さは、子供の英語学習の成果に直結します。
モチベーションが高い子供は、英語の授業に積極的に参加し、家庭学習にも熱心に取り組むでしょう。その結果、英語の4技能（聞く、話す、読む、書く）をバランスよく伸ばすことができます。
また、モチベーションが高ければ、つまずいた時にも諦めずに挑戦し続けられます。
一方、モチベーションが低い子供は、英語学習に消極的になりがちです。授業に集中できなかったり、宿題をおろそかにしたりすることで、英語力の向上が遅れてしまう可能性があります。
だからこそ、保護者は子供のモチベーションを高く保つための工夫を怠らないようにしましょう。
実際の調査から見えてきた小学生の英語学習「モチベーション」
それでは、実際に小学生の英語学習モチベーションについて行われた調査の結果を見ていきましょう。
この調査は、日本人小学生のモチベーションの特徴や、学年による違いを明らかにするために行われました。調査結果を知ることで、我が子のモチベーションを理解し、サポートするヒントが得られるはずです。
日本人小学生345名を対象にした英語学習モチベーション調査
日本人小学生345名（3年生174名、6年生171名）を対象に、英語学習モチベーションについての調査を行いました。調査では、子供たちに英語学習に関する19の質問に回答してもらい、そのデータを分析しました。
質問内容は、英語学習に対する興味や楽しさ、外国への関心、保護者のサポート、英語の必要性への認識など、多岐にわたります。
この調査は、小学生の英語学習モチベーションの構造を明らかにする上で、とても重要な意義を持っています。
5つの潜在的要因：外国への興味、内発的動機、保護者の励まし、道具的動機、不安
因子分析の結果、日本人小学生の英語学習モチベーションには、5つの潜在的な要因があることが明らかになりました。
これらの要因は、小学生の英語学習モチベーションを多角的に捉える上で、非常に重要な視点となります。
保護者の皆さんも、これらの要因を意識しながら、子供の英語学習を見守ってあげてください。
学年による比較：3年生と6年生のモチベーションの違い
調査の結果、3年生と6年生では、英語学習モチベーションに差があることが分かりました。外国への興味、内発的動機、道具的動機については、3年生の方が6年生よりも高い傾向が見られました。
この結果は、低学年の子供たちの方が、英語学習に対して前向きで、興味を持っていることを示唆しています。
一方、保護者の励ましや不安については、学年による有意な差は見られませんでした。
つまり、保護者のサポートの重要性や、英語学習に対する不安は、学年に関わらず存在すると言えるでしょう。保護者の皆さんには、子供の学年に合わせたモチベーションの特徴を理解し、適切な支援を行うことが求められます。
我が子の英語学習「モチベーション」を高めるために親ができること
さて、ここまでの内容を踏まえて、保護者の皆さんが我が子の英語学習モチベーションを高めるために実践できることを具体的に見ていきましょう。
子供のモチベーションを高め、英語学習を支援することは、保護者の大切な役割です。
ここでは、内発的動機と外発的動機、そして子供の興味・関心に合わせた学習環境づくりについて、実践的なアドバイスをお伝えします。
内発的動機を高める工夫
内発的動機を高めるには、子供が英語学習そのものを楽しいと感じられるような工夫が大切です。
例えば、英語の歌やゲームを取り入れたり、英語の絵本を読み聞かせたりすることで、子供は自然と英語に親しむことができるでしょう。
また、子供の興味関心に合わせた教材を選ぶことも効果的です。例えば、動物が好きな子供には、動物の名前や鳴き声を英語で学ぶ絵本を用意するなど、子供の好奇心を刺激する教材を提供しましょう。
さらに、子供が英語を使ってコミュニケーションする機会を作ることも大切です。英語が話せる友達や先生と交流する機会を設けたり、海外の文化に触れるイベントに参加したりするなど、実際に英語を使う楽しさを体験させてあげましょう。
外発的動機の適切な活用法
外発的動機も、うまく活用すれば、子供の英語学習を後押しする力になります。
例えば、子供が英語の宿題を頑張った時や、テストで良い点を取った時には、しっかりと褒めてあげましょう。子供は保護者に認められることで、自信を持って学習に取り組むことができます。
ただし、褒めるタイミングや方法には注意が必要です。子供の努力を褒めるようにし、安易に結果だけを褒めるのは避けましょう。
また、褒美を与える際は、子供の頑張りに見合ったものを選ぶことが大切です。過度な褒美は、かえって子供のやる気を損ねる可能性があるので注意しましょう。
子供の興味・関心に合わせた学習環境づくり
子供の英語学習モチベーションを高めるには、子供の興味・関心に合わせた学習環境を作ることが欠かせません。
まずは、子供が英語に触れる機会を増やすことから始めましょう。家庭に英語の本や教材を用意したり、英語の歌を一緒に歌ったりすることで、子供は自然と英語に親しむことができます。
また、子供の好きなものを英語学習に取り入れることも効果的です。例えば、子供が好きなキャラクターが登場する英語の教材を選んだり、好きなスポーツや趣味に関連する英語の本を読んだりすることで、子供は楽しみながら英語を学ぶことができるでしょう。
さらに、子供の学習スタイルに合わせた環境づくりも大切です。例えば、集中力が続かない子供には、短時間の学習を繰り返す方法が適しているかもしれません。保護者は、子供の特性を理解し、最適な学習環境を作ってあげることが求められます。
小学生の英語学習モチベーションを高めるために、保護者ができることは多岐にわたります。内発的動機を高める工夫、外発的動機の適切な活用、子供の興味・関心に合わせた学習環境づくりなど、様々なアプローチを組み合わせることが大切です。保護者の温かいサポートがあれば、子供は自信を持って英語学習に取り組み、着実に力を伸ばしていくことができるでしょう。子供の笑顔を励みに、一緒に英語学習を楽しんでいきましょう。
