早いうちから英語を教えた方がいいって聞くけど、何歳から始めればいいんだろう?
親は子供にどうやって英語を教えればいいの?
こんな疑問に答えてくれる本を紹介します。
参考文献が多数掲載されている科学的根拠に基づく本のみを厳選しました。
体験談の割合が多い書籍は再現性の低いので除外してあります。
子供への英語の教え方がわかるおすすめ本5選
英語学習は早いほど良いのか
外国語の習得に関する科学的に何がわかっていて、何がまだわかっていないのかを教えてくれる本です。
臨界期仮説(〜歳までしか英語を習得できない)に関する研究結果や日本人にとって聞き分けが難しいRとLの発音を区別できる赤ちゃんが、いつ聞き分けることが出来なくなるのかなど、子供の英語学習についてまとめられています。
日本人の児童に対して行われた研究結果も書かれており、英語の幼児教育をしたい親にとって参考になる一冊です。
- いつから子供に英語を教えればいいのか知りたい
- 英語の臨界期仮説について知りたい
バイリンガル教育の方法
バイリンガル教育に関する研究の集大成といえる本です。
バイリンガル教育の方法やバイリンガル教育に関する注意点などバイリンガルに関するあらゆる知識を学ぶことが出来ます。
日本では「子供が小さいうちに英語を教えても日本語に影響はないの?」という親の疑問に「まったく問題ありません」と答える場合が多いと思います。しかし、正確には「日本で英語を学ぶ場合、ほとんどの人は問題ありません」と捉えたほうが良いでしょう。
確かに日本で子供に英語を教えるなら問題が起こることはほとんどありません。
しかし、世界的に見ると子供がダブル・リミテッド現象(母語と第二言語の両方においてレベルが低い状態)になることや母語が弱まる状態になることは珍しくありません。日本でも子供を英語漬けにすれば、同じような現象が起きる可能性はあります。
本書では幼児期のダブル・リミテッド現象や母語が弱い立場になる状況、それらの対処法についてまとめられています。
また家庭でバイリンガル教育をする方法として、バイリンガルを育てる親の在り方や英語ができない親が子供にできることも書かれているので、子供をバイリンガルに育てたい親は必読の一冊です。
- 子供をバイリンガルにする方法を知りたい
- バイリンガルを育てる親の在り方を知りたい
第二言語習得論入門
第二言語習得論を初めて学ぶのに最適な一冊。
第二言語習得論(Second Language Acquisition:SLA)とは、第二言語を習得するメカニズムを明らかにする学問のことです。
本のタイトルに英語教師のための〜とありますが、第二言語習得論についてわかりやすくまとめられているので、子供に英語を学ばせたい親や英語を勉強したい人にもおすすめできます。
小学校、中学校、高校、大学生・社会人と各年代別に第二言語習得論に基づく教え方がまとめられていて、とても読みやすい構成になっています。
科学的根拠に基づく英語教育をしたい親にとって、第二言語習得論を知っておくことは得はあっても損はありません。この本で第二言語習得論の概要だけでも頭に入れておくと子供の英語教育に活かせます。
- 第二言語習得論に基づく子供への教え方を知りたい
- 小学校、中学校、高校、大学と年代別の教え方を知りたい
外国語学習の科学
二言語習得論とは何かまとめた本です。
『第二言語習得論入門』とかぶる部分もありますが、教育者と学習者の両方に向けて書かれているので、こちらのほうが第二言語習得論全般について知ることができます。
最後の章には、効果的な外国語学習法もまとめられており、教える立場と学ぶ立場の両方に得るものがある一冊です。
- 第二言語習得論全般について知りたい
- 第二言語習得論に基づく効果的な外国語学習法を知りたい
英語学習のメカニズム
第二言語習得論に基づく効率的な英語の勉強方法についてまとめた本です。
英語学習本によくあるTOEICで〜点取った方法のような体験談ではなく、科学的根拠に基づいた効率的な英語学習法について解説されています。
インプットの質と量を高める方法やアウトプットの質と量を高める方法と合わせておすすめの教材も紹介されているので、実践に繋げやすい内容になっています。
主に個人学習者向けに書かれているので、子供だけでなく親が英語の勉強をする時にも役に立つ一冊です。
- 効率的な英語学習の方法を知りたい
- 個性に合った英語学習について知りたい
英語が話せない親ほど英語の教え方を学ぶべき3つの理由
周りの意見に流されない
バイリンガルの親なら自分がどのようにバイリンガルになったかわかっているので、同じように子供に教えることができます。しかし、英語ができない親はどうやって子供に英語を教えていいかわかりません。
そのため、「周りの子がやっているから、うちの子もやらせよう」「ママ友にオススメされたからやらせてみよう」など周りに流されやすくなってしまいます。
そうならないためにも、ある程度は英語学習に対する知識を身につけておく必要があります。あまり時間が取れない人は1冊だけでも読んでみましょう。1冊読むだけでも、子供にとって良い選択を自分で選べるようになります。
子供にあった英語教材・英語教室を選べる
子供に英語を教えるのは親だけではありません。ほとんどの親が英語教材や英語教室なども活用して子供に英語を教えています。
この時に自分なりの選ぶ基準を持っていないと、どの英語教材・英語教室を選んでいいかわかりません。自分の子供に必要な要素もわかりません。
知識を身につけることで、子供にとってより良い選択をしてあげることができます。
子供のやる気を引き出せる
英語は教えられなくても、子供のやる気は引き出せます。
「私は英語できないけど、あなたは頑張りなさい」などとは言ってはいけません。子供は「親も英語ができないのだから、自分も英語はできない」と思ってしまいます。
親も子供と一緒に英語を学べばいいだけです。ネイティブになる必要はありません。英語の絵本を一緒に読めるようになるぐらいで十分です。親が英語を楽しそうに読んでいれば、子供も英語が楽しくなります。
親の行動が子供を変える
言葉だけでは子供の行動は変えられません。
親が勉強している姿を見て育った子供と親がテレビを観ている姿を見て育った子供では、どちらが勉強するようになるでしょうか?
「勉強しなさい」と口で言っても子供は勉強しないのと同じですね。
子供の行動を変えたいなら、親が行動するのが一番早い方法です。
親が本を読むことは、英語の教え方を学べて、さらに子供に対する勉強の姿勢も見せられる一石二鳥の効果があります。
子供を勉強する子にし、子供の英語力を伸ばすためにも、1冊だけでも読んで見てください。