- 『私たちは子どもに何ができるのか』を買おうか迷っている人
- 『成功する子失敗する子』を読んだ人
『私たちは子どもに何ができるのか』は『成功する子失敗する子』を読んだ人が感じた疑問、
「それで、結局どうすればいいの?」
という問いに答えるために書かれた本です。
様々な最新事例を元に、非認知能力はどのようにしたら身につくのかを解説しています。
『私たちは子どもに何ができるのか』をおすすめする人
『成功する子失敗する子』は科学的根拠を元に非認知能力の重要性をわかりやすく解説されていました。ですが、解説に重点を置いていたので「実際にどうすればいいの?」という部分は物足りなかったと感じた方も多いでしょう。
本書では「それで、結局どうすればいいの?」という問いに、最新事例を紹介し答えてくれます。
『成功する子失敗する子』を読んで実際に行動に移した時に困った人や、『成功する子失敗する子』の最新事例を知りたい人におすすめです。
『私たちは子どもに何ができるのか』の要約
子供の発達を最も左右するのはストレス。子育て支援は情報だけでなく母親が子育てをできる環境を整える支援が必要。
また、非認知能力を伸ばすには、子どもをとりまく環境に働きかけるべきである。環境を整えると子どもは非認知能力を発揮しやすくなる。
『私たちは子どもに何ができるのか』の目次
- 逆境
- 戦略
- スキル
- ストレス
- 親
- トラウマ(心的外傷)
- ネグレクト
- 幼児期の介入
- アタッチメント(愛着)
- 家庭への介入
- 家庭を超えて
- 学習のための積み木
- 規律
- インセンティブ
- モチベーション(動機づけ)
- 評価
- メッセージ
- マインドセット(心のありよう)
- 人間関係
- 学習指導
- 課題
- ディーパー・ラーニング(より深い学習)
- 解決策
『私たちは子どもに何ができるのか』を評価するポイント
子育ての様々な具体例を学べる
本書では、家庭への支援プログラムや家庭以外の支援プログラムなど様々な事例を紹介しています。
その他にも、特殊なプログラムを行なっている学校の紹介もあります。
各プログラムは紹介だけではありません。事例を元に、どのようなことが行われているのかプログラムの内容が書かれています。なので、事例を元にして自分の子育てに活かすことができます。
非認知能力の育み方を学べる
子どもに足し算を身につけさせたいなら、大人が足し算を教えれば身につきます。しかし、子どもに非認知能力を身につけさせたいからといって、大人が非認知能力について教えても身につくとは限りません。
「自制心が大切なんだ」
と子ども教えても、子供の自制心を育てるのは難しい。
ではどうすればいいのか?
本書には、その答えとなるヒントがたくさん紹介されています。
『成功する子失敗する子』の復習になる
『成功する子失敗する子』を読んでいることを前提に書かれています。なので、以前紹介された研究に関しては簡潔にまとまっています。
昔に読んで忘れちゃった、、、と言う人はとりあえず本書を読んでみるとよいです。
一度読んでいれば、「そんな話もあったな〜」ぐらいでも読み進められます。思い出せなければその部分だけをもう一度読めばOKです。よい復習になりますよ。
『私たちは子どもに何ができるのか』をあえて批判するなら
本書では「これをしなさい」と子育ての方法が指定されていわけではありません。
ですが、様々な具体例を参考にどのような子育てが良いか紹介されています。様々な事例から、自分の子ども・家庭にあった方法をチョイスして実践すると、本書を有効に活用できると思います。
『私たちは子どもに何ができるのか』の感想まとめ
乳幼児の時期に一番大切なことは一言で言えば親の愛情です。
親の愛情を受けた子どもは、学生時代は成績がよく、大人になっても所得が高い。子供は成績のあげ方を教わったわけでもないし、お金の稼ぎ方を教わったわけでもない。それでも親の愛情が子供の将来に大きく影響してしまいます。
多くの人が子どもに非認知能力を身につけさせようと思うと、どのように教えればよいか知りたがります。
子どもは学校の授業以外でもたくさんのことを学んでいます。
そのことに気づくと、子育てに新しい道が開けるかもしれません。
あなたの子どもはどのような環境で育っていますか?
『私たちは子どもに何ができるのか』
著者:ポール・タフ
翻訳:高山真由美
その他:駒崎弘樹
ジャンル:教育学