【幼児教育の重要性】なぜ就学前に教育が必要なのか?【科学的根拠で解説】

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子供と母親が遊んでいる画像

「幼児教育って本当に必要なの? 幼児教育の重要性を知りたい」


こんな疑問に答えます。

  • 幼児教育の重要性1:早い時期から差が出る
  • 幼児教育の重要性2:子供は育った環境の影響を受ける
  • 幼児教育の重要性3:子供への投資は早ければ早いほどお金がかからない

ここでは幼児教育の重要性について科学的根拠を交えながら解説します。

【幼児教育の重要性1】早い時期から差が出る

身長比べをしている二人の子供

小学校入学時点でもう差が付いている

ノーベル経済学賞を受賞したシカゴ大学のジェームズヘックマン教授の研究によると、18歳の時点の認知能力(学力など)の差は、6歳のときにすでに開いてしまっているとわかっています。

つまり18歳の時に認知能力が高い子は、6歳の時も認知能力が高く、逆に18歳の時に認知能力がが低い子は、6歳の時の認知能力も低かったのです。

非認知能力(自制心、やり抜く力など)についても同じような傾向が見られることもわかっています。

あなたが小学校の時に同じクラスで成績がよかった子は今なにをしていますか?

いい大学を出て大企業に就職しているでしょうか、あるいは起業して自分の会社を持っている人もいるかもしれませんね。

6歳の脳は大人の脳の90%に成長する

赤ちゃんの脳は生後1年で約2倍になります。

3歳になる頃には脳の大きさは成人の約80%、6歳になると脳の大きさは成人の約90%にもなります

脳を構成する領域は大きく3つ『脳幹』『辺緑系』『大脳皮質』に分けられます。このうち『脳幹』『辺緑系』の2つは6歳でほぼ完成します。

脳には様々な機能がありますが、早く発達するの視覚は0~1歳、言語は0~3歳などそれぞれ発達時期が決まっています。いちばん遅く発達する社交性は3~6歳で完成します。つまり、6歳までで脳の基本的な土台が出来上がるのです。

もし脳の発達時期に適切な学習を受けないとどうなるでしょうか?

例えば生まれた時から耳が聞こえない赤ちゃんがいたとします。この赤ちゃんは耳が聞こえないので言葉を話すことができません。そこで赤ちゃんが3歳の時に人口内耳をつけ耳が聞こえるようなりました。

さて、耳が聞こえるようになった赤ちゃんは言葉を話すことができるでしょうか?

残念ながら非常に難しいでしょう。なぜなら言語の発達時期は0〜3歳だからです。たとえ音が聞こえたとしても、その音を言語として認識することができず話すことが困難になることが予想されます。

【幼児教育の重要性2】子供は育った環境の影響を受ける

子供たちが先生から学んでいる画像

子どもは『遺伝』と『環境』両方の影響を受けて成長します。IQなどの知能は約50%遺伝で決まると言われており、残りの50%は子どもの育つ環境です。

遺伝子だけで子供の将来は決まらない

幼児教育の効果は『ペリー幼稚園プログラム』の研究が参考になります。

『ペリー幼稚園プログラム』は、3~4歳の子ども達に対して質の高い就学前教育に2年間行ったプログラムです。プログラムの内容としては、先生は児童心理学などの専門家に限定し、クラスは少人数制、さらに親に対しても家庭訪問などを行いました。

育った環境が子供の将来に与える影響

『ペリー幼稚園プログラム』が行われた当時、このプロジェクトは失敗したと思われていました。

なぜなら、『ペリー幼稚園プログラム』終了直後の子供たちの認知能力が向上していましたが、効果は長く続かなかったからです。年齢と共にプログラムを受けていない子との差が縮まり、8歳になる頃には認知能力はほとんど同じになっていました。

しかし、ジェームズヘックマン教授らが『ペリー幼稚園プログラム』の長期的な効果について調べた結果、プログラムに参加した子どもと参加していない子どもに明らかな差があることがわかりました。

『ペリー幼稚園プログラム』を受けた子どもを40歳まで追跡調査した結果、以下のような結果が得られました。

『ペリー幼稚園プログラム』を受けた子どもの特徴

  • 持ち家率が高い
  • 雇用率が高い
  • 所得が高い
  • 貯蓄が多い
  • 生活保護受給率が少ない
  • 逮捕回数が少ない

3〜4歳の時に行ったたった2年間の就学前教育が子供の将来(40歳まで)に大きく影響を与えるのです。

ペリー幼稚園プログラムに関する詳しい内容は【非認知能力を高める幼児教育】ペリー就学前プロジェクトの内容と効果まとめ【関連本も紹介】』で解説しています。

しかし、ここで疑問が残るはずです。

8歳の時点で認知能力に差がなかったのに、40歳の時点でこのような差がでるのはなぜでしょうか?

それは『非認知能力』の違いによるものです。

非認知能力に関してはまた別の記事にしたいと思います。

ここでは幼児教育が子供の将来に影響があることを覚えておいてください。

【幼児教育の重要性3】子供への投資は早ければ早いほどお金がかからない

幼児教育にかかるお金のイメージ画像

幼児教育への投資は効果が大きい

多くの人は子供が小さいうちに貯金して、中学生や高校生ぐらいになってから塾や予備校など多くのお金をかけます。

しかし、これは賢い選択とは言えないかもしれません。なぜなら、教育経済学において子どもの年齢が低ければ低いほど投資効果が高いことがわかっているからです。

つまり、幼児教育へお金をかけた方が塾や予備校にお金をかけるよりも大きな利益をもたらす可能性が高いということです。

それでは、なぜ幼児教育のほうが効果が大きくなるのでしょうか?

スキルがスキルを生む

赤ちゃんは1つのスキルを身につけると次のスキルを身につけます。この身体能力の成長は上手に歩く為に必要な手順です。なので、効率よく学べるように本能に組み込まれています。

赤ちゃんの身体能力の成長の例

  1. 寝返り
  2. お座り
  3. ハイハイ
  4. つかまり立ち
  5. 一人歩き

赤ちゃんの一人歩きのように、新しいスキルを身につけるには前提のスキルを身につけている必要があります。前提のスキルを身につけていないと、新しいスキルを身につけるのはとても難しい課題になってしまい、結果として習得に時間がかかったり身につかなかったりします。

つまり多くのスキルを持っていると、より新しいスキルを身につけやすくなります。

例えるならスキルは雪玉と同じです。将来大きな雪玉(スキル)に育てたいなら、小さいうちからたくさん転がしておく必要があります。後から大きい雪玉(スキル)を作りたいと思っても、すぐには大きくはなりません。

大きい雪玉(スキル)を作るには時間が必要です。

だからと言って、幼少期から難しい計算問題をたくさん解くことを勧めているわけではありません。

それは足し算引き算ができない子供に微積分を教えるようなものです。意味がないどころか、逆に悪影響さえ与える危険があります。

そのため、子供の成長に合わせた幼児教育が必要になります。

今後、このブログでは幼児教育に関する記事を随時投稿していく予定です。

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