「幼児教育ってどんな種類があるんだろう?世界の教育メソッドってどんな種類があるの?」
こんな疑問に答えます。
幼児教育の種類【世界の教育メソッド】
世界の幼児教育メソッド8種類を紹介します。
モンテッソーリ教育
モンテッソーリ教育は、イタリア初の女性医師マリア・モンテッソーリによる世界中で100年以上支持されている教育メソッド。
幼児の自発的な活動を促すことで、自らの力で学ぶことを重視しています。
大人は子どもの自主性を尊重し、あれこれ口出しをせずに子供を取り巻く「もの」や「環境」を整えることに注力します。つまり、子供が自分一人で出来るような環境を作ることで、子どもの持つ力を引き出してあげるのです。
子どもの自主性を尊重する、それがモンテッソーリ教育です。
シュタイナー教育
哲学者ルドルフ・シュタイナーによる教育メソッド。
「自由への教育」、「自分の判断で自由な自己決定を行うための教育」と言われています。
人間の成長を7年ごとの周期に分けて考え、0歳〜7歳は体を動かし「意思」を育成することに重点をおきます。
この時期の子供はよく大人のことを模倣(真似)します。子供にとって模倣は学びなのです。そして、言葉や態度だけでなく物の考え方や感じ方まで模倣するようになります。そのため、大人の態度は子供にとって模範的である必要があるのです。
さらに、幼児の遊びは知的な要素より、美的な要素を重視して想像力を育むことも説いています。
レッジョ・エミリア教育
Googleの保育にも取り入れられた教育メソッド。レッジョ・エミリア・アプローチとも呼ばれています。
「あそび」や「芸術」の重要性について注目し、子どもがもつ可能性や感性を引き出します。
特徴的なのが『アトリエ』の存在です。人工物から自然物まで様々な素材があり、専門の資格を持つアトリエリスタ(芸術資格保持者)の元で、子どもは発見、探求、創造することができます。
また、毎日子ども同士の会議の時間が設けられるなど子ども同士の話し合いのも大切にしています。
イエナプラン教育
ドイツの教育学教授ペーター・ペーターセンが提唱した教育メソッド。
子ども同士の助け合い・教え合いによって、社会性の発達を促すこと目的としています。
異なる年齢の子どもがひとつのクラスを作って学ぶのが特徴です。活動は「サークル対談」「学習(仕事)」「あそび」「催し」の4つを軸に行われます。
一人一人がユニークな存在と認め、自分だけでなく他人も尊重できる子どもを育てます。
フレーベル教育
フレーベル教育とは、世界最初の幼稚園を創設したフリードリヒ・フレーベルによる教育メソッド。『幼児教育の祖』とも言われています。
幼児は人間という大きな樹になる小さな種子のようなものと考え、自然観察や遊びによって子どもの可能性を引き出すことを重視しました。
フレーベル積木などフレーベルが考案した教具も多数あります。
余談ですが、アンパンマンで有名な出版社の『フレーベル館』の由来にもなっています。
フレネ教育
フレネ教育とは、フランスの教師セレスタン・フレネによる教育メソッド。『子どもが主体の教育』と言われています。
大きな特徴として『自由作文』と『印刷』があります。自由作文は3歳から始め、子どもが生活の中で発見したこと、表現したいことを文章にします。作った作文は友達の手で印刷され、絵をつけて配られます。子供にとって自分の文章を友達に読まれるのは嬉しいことです。だからこそもっと文章を書くようになり、文章を書くことで表現力も鍛えられます。
また、お互いの考えを話し合う習慣があり、フレネ教育で育った子どもは対話の名人と呼ばれています。
ニキーチン教育
ニキーチン夫妻による教育メソッド。
子どもの内なる力を信じて、子どもの輝きを存分に引き出す事を重視します。
過保護は大敵という観点から、大事に至らない程度の「危険」は体験させることを大切にします。子供を危険から遠ざけるのではなく、どのようにして危険から自分自身の身を守るかを体験から学ばせるためです。
また、ニキーチン積木という、幼児の能力を引き出すために配色や形を工夫した積木も考案しています。普通の積み木とは異なり、独特の形をしています。
コダーイメソッド
ハンガリーの音楽教育学者コダーイ・ゾルターンによる教育メソッド。
音楽教育は音楽能力だけでなく子どもの多面的な能力を育てるものであるとし、子供には早いうちからよい音楽を聞かせることの大切さを説きました。
よい音楽とは各国の民謡、日本でいう「わらべ歌」のことです。民謡が良い理由として「母国語の教育に有益」「歌と動きが合わさっている」「歌い継がれてきた民謡は芸術であり、最良の教材」などがあげられます。
歌うことを最も重視しており、歌唱指導はピアノなどではなく歌って教えるべきであるとしています。